昇格試験なんていらなくねぇ?
エントリーシート、論文、インバスケット、マジめんどくせぇー。
どうせ好き嫌い人事だし、出来レースだし、こんなのやらなくて良いでしょ?
こう思ってる方に向けて記事を書きました。
結論からいうと、従業員にとって昇格試験なんて無用の長物です。害悪でしかありません。
ところが経営者にとってはこれほど便利なものはないんです。
そもそも昔は昇格試験なんてなかった(まず最初に読む)
私は2020年から6年間大手の化学メーカー(東証一部)に勤めてました。
係長試験、課長試験、部長試験と全てに試験がありました。
でも、昔(1990年代)は昇格試験なんてなかったみたいです。
(人事考課表をエクセルでなく定規と鉛筆で作っていた時代です。)
人材の登用は、平時の素行から判断し見込みのある社員を抜擢してしていたようです。
昔・・・昇格試験なんてなかった
今・・・昇格試験がある
なので、昇格試験自体が時代遅れということはないです。
経営者にとって昇格試験は最強に便利(時代遅れではない)
経営者にとって昇格試験は時代遅れのモノではなく、最強に便利な道具です。
3つの理由を書きます。
昇格試験は出来レース人事をブラックボックス化できる
仮に昇格試験制度が存在しなかったら、「出来レース人事」が露骨になります。
試験なしで昇格した従業員からすると「やったー」となって、何も問題ありません。
一方、昇格できなかった従業員からすると「何で俺だけ昇格できないの?」となります。
するとその落ちた従業員は納得できなくてふてくされて、モンスター社員化します。
そうなると社内の秩序が乱れます。
そこで、経営者は昇格試験を導入しました。
義務教育を受けてきた人は、「試験を受けて合否結果を受け取る」ということに慣れています。
そして経営者は「試験の結果あなたは合格、あなたは不合格」とやったのです。
これで出来レース人事を隠蔽することに成功したのです。
昇格試験はお金をかけずに社員教育する手段である
経営者にとって社員の研修はお金がかかります。
新入社員研修、3年目研修、海外研修などあるかと思いますが、経営者は莫大な金を投下しています。
一方、昇格試験は経営者としてはそんな金がかかりません。
昇格試験を受ける人のこう言い放つだけです。
「試験には、論文、インバスケット、NMATがある。あとは自分で頑張ってー」
そして、従業員は
身銭を切ってNMATや論文の攻略本を買い
休日を潰して昇格試験の勉強をします。
しかも、「昇格」というニンジン🥕があるから従業員も死ぬ気で勉強します。
なので、平常時の研修よりも効果も抜群。
経営者にとってはこれは便利ですよ。
普段の仕事のエクストラニンジンとなる
経営者は「給与」や「賞与(ボーナス)」をニンジンとして、従業員にあくせく労働させてます。
昇格試験の1年前は、昇格試験というエクストラニンジンを使ってさらに従業員を必死にさせることが可能です。
経営者にとってこれもまた便利です。
まとめ
社員目線だと、あんな儀式的な昇格試験なんて時代遅れだからやめてくれって感じですよね。
でも経営者目線だと、「昇格試験」ってすごく便利な道具なんです。
だから経営者等が、特に大企業が、昇格試験を辞めるってことはないです。
筆者(まりも隊長)の紹介
積水化学で6年勤務。
19人中私1人だけ係長試験に落とされてぶち切れて転職。
素材メーカーで働きながら起業準備。
2022年3月にデジタル教育会社を起業。